革命は進化している その2

今回のローマのフォーラムで、もっとも衝撃的かつ先進的だったのは「デサイド・マドリード」の取り組みでした。

 

マドリードの副市長であるパブロ・ソト氏、前回サン・セバスティアンのプレゼンもとても興味深かったのですが、それから2年、目覚ましく取り組みを発展させていました。

 

2011年5月、スペインでは自然発生的に大規模なデモが全国各地でおこります。今回、ソウルからも副市長はじめさまざまな人が参加していましたが、彼らの報告もまた自然発生的なデモが核心にありました。どこかの大きな団体や誰かカリスマ的なリーダーに率いられるのではなく、人々の中で何かが臨界点に達して、自然に動きだし、通りに出てくる。それは声高な暴力的な抗議行動ではなく、静かで平和的だけど、このままの状態は決して認めないという強い意志を共有している。それによって、今の社会構造の中でピラミッドの上層にいる人たちは、それを押さえ込む力を失う。

 

スペインが興味深いのは、彼らの声に応じない既存の政治家たちをまえに、市民は統一地方選挙にあたって全国各地の市町村で独自の地域政党をつくって対抗、多くで勝利しました。そしてマドリードでは、そこから一挙にダイレクトデモクラシーを求める機運が高まり、市民が結集してそのオンライン・プラットフォームをオープンソースでつくりだします。それが「デサイド・マドリード」です。

 

マドリードの人口はおよそ300万人ですが、現在そのうち40万人以上がデサイド・マドリードに登録、参加しています。そして、オンラインで人口1%の署名を集めたら、市民イニシアチブで条例の提案が可能となり、そのままオンラインの住民投票によって採決までできます。さらに、オンライン上で市民が自治体の予算を決めることができ、その枠はなんと年間1億ユーロ。その用途をめぐって大勢の市民が活発な提案や議論を繰り広げ、自分たちで最終決定しています。

 

このプラットフォームは急速に世界に広がり、現在、世界で100以上の行政府が導入をし、最近、国レベルでの導入も実現しました。これによってマドリードは、国連からパブリック・サービス・アワードを受賞しています。

ソト氏のプレゼンが終わってから、旧知の間柄に違いないフラカーロ大臣は会場の外で彼と話し込んでいました。「イタリアがダイレクトデモクラシーの世界のベストプラクティスになる」と宣言している世界初のダイレクトデモクラシー大臣は、きっとこのプラットフォームを国レベルで導入してしまうのではないかと思います。

 

そして、きっとこれが世界の行政のスタンダードになっていく。

 

役所の機能はどんどんスリムになり、市民が決められる予算枠ももっともっと増えていくでしょう。そういう世界をひとりひとりの市民が想像しながら、日本も歩みを進めていくべきだと思います。

 

ソト氏のプレゼンテーションの動画、アップロードし字幕作業もほぼ終えました。

 

ぜひ、ご覧ください。

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