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イタリアのダイレクトデモクラシー改憲

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いよいよイタリアでも市民が直接法律をつくれるようになる!!
国会議員の定数345名の削減に続いて、いよいよイタリアの憲法に直接民主条項が盛り込まれそうです。人口6000万人の主要先進国が国レベルでの市民イニシアチブを導入する。世界のデモクラシーの発展にとって、まさに金字塔とも言える出来事でしょう。

現行のイタリア共和国憲法では、75条に国民投票の規定があります。そこでは法律、もしくは法律に相当することについて50万の署名があれば廃止の国民投票ができることになっています。税、予算、恩赦、条約に関する投票は除外規定があります。この条項のお陰で、イタリアはスイスに次いで国民投票の多い国ですが、ずっと問題になってきたのは、投票率が5割に満たないものは無効になることでした。法律の廃止なので、基本的に政府・与党には望ましくない事が多く、投票のボイコットを勧める政治家が多かったのです。因みに、原発については日本の事故からわずか3ヶ月後の2011年6月に国民投票を実施、投票率は過半数に達し、94%が反対票を投じ、再開計画が中止されています。日本の現状は多くのイタリア人にとってとても信じられないものに違いありません。
さて、世界初のダイレクトデモクラシー担当大臣になったリカルド・フラカーロ氏がまとめた改定案のメインは71条の改定です。現行では、5万人の署名があれば、法律の提案が出来るという規定ですが、その成立は国会に委ねるということになります。これは、一般的にはアジェンダ・イニシアチブというカテゴリーに入りますが、イタリア社会であまり上手く機能していなかったようです。今回の改正では市民が提案する法案についてまず10万の署名を集めて、憲法裁判所の判断を仰ぎます。そこで、許可がおりれば、署名を50万集める。それから18ヶ月後にその賛否を問う国民投票が行われますが、その間、国会は市民の提案を審議し、立法化することも、代替案を出すこともできます。提案した市民たちは、国会の立法が満足なものであれば国民投票を取り下げても良いし、議会案と市民案を投票にかけることも可能になります。スイスで行われているやり方とほとんど一緒で、おそらくスイスでは期限が設定されていないものの、署名成立からおよそ2年かけて政府や議会が審議するので、イタリアはそれより若干短いのではないかと思います。何れにせよ提案した法律の決定権は国民がもつことになります。国民投票の定足率についてはスイス同様に廃止、面談した時には条約も対象とすべきだと言っていましたし、予算については、必要資金の確保についても一緒に提案することで可能にするという提案です。

国会議員の定員削減が党派を超えて圧倒的多数で上院で可決されたことを考えると、この改憲案もそうなる可能性が高いでしょう。そして、フラカーロ氏が「イタリアは世界のダイレクトデモクラシーのベストプラクティスを目指す」と言っていたことを考えると、国レベルでオンラインプラットフォームが設置され、署名集めも投票もネット上で行えるようになるに違いありません。

さて、私たちの国ですが、憲法前文には以下の記載があります。

「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。」

そして、41条には以下の記述があります。

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

代議制が本当に人類普遍の原理なのか?

私ははっきりと違うと言いたいと思います。

政界の汚職を批判してテレビを追放されたコメディアンが、35年の時を経てイタリアに直接民主制を導入する。このダイナミズム、世界中に広げたいと心から思います。

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